断薬成功した管理人「ふみ」よりご挨拶
はじめましての方ははじめまして。私の事をご存知の方は、いつもお世話になっております。
精神薬を断薬して8年になります、「ふみ」と言います。
断薬して8年経過した今日の記念日に、改めて私なりの闘病や減薬と断薬に関する事を発信していこうと想い、新たにブログを立ち上げました。
8年前の自分にとって「役に立つ」そんなブログを書くつもりです。
今回は、最初の1記事目。
減薬や断薬をしている方、またこれからしようと検討している方、失敗して再服用中の方、断薬なんて出来ない、、、とお嘆きの方、そんな人達へまず伝えたい大切な事を書こうと思います。
お伝えしたい事
パニック障害を発症して16年(2023年3月現在)、一言では言えないたくさんの出来事がありました。
その16年の期間の中で、私なりに気づいた要点や大切な事、失敗した事やうまくいった事を振り返って、メンタルヘルスに苦しむ仲間やその家族の方々、今後増えていくであろう精神疾患患者予備軍の皆様にお伝えしたい事をまとめてみました。
精神疾患(メンタルヘルス)について
私は元々「鬱病(うつ病)なんて心の弱い人間がなるものだ」というタイプの人間でした。
TVや週刊誌で著名人やアイドルの”自殺”の報道を見ると「死ぬくらいなら死ぬ覚悟で頑張れば良かったのに」と馬鹿にする側の人間でした。
でも実際に私がパニック障害や鬱病(うつ病)になって、むしろ心の強い、正義感に溢れたタフなタイプの人程メンタルヘルスで苦しむ可能性が高く、それまでの私の考えは大きな間違いだったと痛感しました。
そして、今現在はどんな人でもパニック障害や鬱病(うつ病)、その他の精神疾患になる可能性があり、精神疾患(メンタルヘルス)を一言で言ってしまえば、それまで無理をして頑張った事がきっかけで、誰でもなる病気なのだと思っています。
そもそも精神疾患とは何でしょうか?
日本の精神医療について
日本において「精神疾患」と言うと、気分の落ち込みや幻覚・妄想など心身に様々な影響が出る疾患の事であり、その症状の診断はアメリカで出版されている、精神疾患の国際的な診断基準「DSM5」という本の内容によって決まります。
「心の病気」とか「脳の病気」と言い換えられたりしますが、そもそも人間に「心」という臓器はありませんし、脳をCTやMRIで診てもどこも悪い所見もありません。
心身の不調があってその原因が特定されないものは、いずれかの精神疾患と診断されるのです。
言い換えると原因不明の不調は全て「精神疾患」なのです。
最近ではレントゲンやCTで痛みの所見や原因が特定されないものも、「心因性」の痛みとして精神薬が処方されたりします。
肩こりや腰痛までもが「鬱病(うつ病)」と診断される事も少なく有りません。
本当にそれは正しい診断なのでしょうか。
投薬治療と療養と完治について
パニック障害や鬱病(うつ病)などと診断がついても初期の場合や軽症の場合、「投薬」しながら仕事や家事育児、学校の活動を継続する事が殆どだと思います。
私も初めてパニック障害の発作が起きた日だけは休んで、翌日から普通に仕事に行きました。
精神疾患の難しいトコは、その回復や復調の期間が人によってまちまちで、薬を飲んで数週間休息して治る人も居ますが、症状が落ち着くまでに数ヶ月、その間色んな症状が出たり増えたりして年単位で薬を飲み続ける人や、中には投薬で症状が落ち着いてるものの、辞めれずに10年単位で精神薬を飲みながら生活を続けている人など、様々な現実があります。
はたして正解は何なんでしょうか?完治とはどの状況の事でしょうか?
一般的には「寛解(かんかい)」と言って、完治では無いものの主症状が落ち着いている状態の事を指し、薬を飲み続けていれば生活が出来る場合は「寛解」とされるケースもあります。
つまり精神疾患に「完治」という概念は無く、寛解の期間が生涯継続する事が「なんとなく完治」ということになります。
薬を飲み続けていれば寛解状態が続いて、仕事へ行ったり学校へ行ったり日常生活出来る。
はたして本当にそれはずっと続くのでしょうか。
減薬・断薬について
クリニック系のサイトでは、「投薬治療が原則」と書いてあり、「お薬でコントロールしましょう」といった感じの決り文句が散見されます。
精神薬は症状の有無に関わらず、診断を受けたら決まった量を決まった期間飲むように医者から言われます。
そして、ネットで調べればたくさん出てくる話ではありますが、精神薬を服用するとその弊害が出る事が少なくありません。
強い副作用で元々の症状より辛くなる人や、薬が合わないとコロコロ薬を変更され、その都度不調が増えたりする人、SNS等で探せばいくらでも出てくる「薬による弊害」、つまり「薬害」が精神薬にはつきものなのです。
私の場合は投薬治療の初期の段階で、「胃腸の不調」が出ました慢性的な吐き気です。
人生で初めて胃カメラを飲んだのもこの時が初めてで、当然異常無し吐き気止めと食欲を出す為の抗うつ剤が出ました。
薬が増えると不調も増えて、減らしても不調が消えない、元々飲んでいた薬もいつ辞めればいいのか分からない、医者の言うままに私は8年程飲み続けました。
私はお尋ねしたい。
頭が痛いから鎮痛剤を飲む事はあっても、何も症状が無いのに鎮痛剤を飲み続ける必要があるのか?と。
飲み続けることで起きる弊害というリスクを背負いながら、死ぬまで飲み続ける事が精神疾患の「寛解」や「治癒」なんでしょうか。
断薬から8年経過して想うこと
私は8年前の今日(2015年3月28日)に、精神薬やそれに関する薬の一切を断薬しました。
断薬はそう簡単に出来るものではありませんでしたが、投薬をしていた当時を振り返えると、机の上には大量の精神薬。
ポケットやカバンには常にピルケースに入った精神薬が存在していました。
どこにいくにも手放せない、家族よりも「精神薬」が必要…そんな時もありました。
薬を飲みながら仕事をしたりしていた時期の方が、体調的には楽だった頃もあります。
ですがこれだけはハッキリ言えます。
「精神薬を断薬して良かった」
1mmの迷いもありません。
断薬して良かったです。
しかしながら、そんな簡単な話で済むような8年間ではありませんでした。
ではなぜ断薬をして良かったと言えるのか?
それは体調や生活の前に「薬の心配をしなくて良い」からです。
想像してみてください、災害の多い日本で薬が手に入らなくなったりした時の事を、、、。
そのリスクから開放されるだけで、大きなメリットだと言い切れます。
他にも副作用の心配をする必要が無かったり、薬害の不安から開放されます。
薬を辞めた時から、根本治療のみに専念出来るのです。
私から皆様へのお願い
精神疾患そのものや減薬や断薬後の回復には、相当な時間が必要となる事があります。
例外なくとは言いませんが最低でも半年〜1年は掛かります。
むしろ1年程度で回復すれば、それはとんでもなく羨ましい事です。
長引く不調や不安に、本やネットで調べてあれこれと試したり、様々な健康法を試したりするでしょう。
今回私から皆さんへお伝えしたい事の本質は、このブログのように…
「あなた自身が精神疾患や医療や薬に今どのような考えを持っているのか?」
これを明確にして欲しいのです。
しっかりと向き合って欲しいのです。
病気との向き合い方や考え方に正解はありません。
ですが、精神疾患はあくまでも「病名」であって、先程紹介したDSM5や医者の判断によって「パニック障害」だとか、「鬱病(うつ病)」だとか区切られてしまいます。本来は一人一人症状が細かく違いますし、病気になった原因も違う。
ましてや、治療に対する考え方や生活環境や経済的な部分も違います。
医療を含めてネットや本で見れる情報はあくまでも1つの考え方です。
めまいがするから「病名」をつけられれば「病気」となります。
ですが、皆さんは病気を治したいのでなく症状が消えれば良いわけです。
あなた自身にとっての考え方や理想は、あなたの思考の中に正解があります。
これからどうなって行きたいですか?薬を飲み続けて寛解状態を維持するのも1つの道、薬を減らしながら発症の原因を探り勉強し自分なりの闘病の道を見つけてみませんか?
いくら私が「これが正解です」とお伝えしても、あなたが試してうまくいかなければ、いとも簡単に壊れてしまう”正解”なのです。
最終的に正解を出すのは皆さん自身です。
これから私がブログで書いていく事は、私自身の16年間の中で培ってきた今の私が出せる「正解」です。
人はどんなに他人を信じても、医者を信じても、科学や歴史を信じても、自分自身の考えに逆らう事は絶対にできません。
私も医療やネットや本の情報に右往左往しながら、翻弄されながら過ごしてきたので分かります。
16年前や10年前、5年前とも考え方は違います。
人はそうやって成長し病気や苦難を乗り越えていくのだと思っています。
精神疾患も同様に、自分以外の情報だけを信じて実践するのでなく、試行錯誤して行きながら「あなた自身の正解」を見つけ出す事が私の考える「完治」だと思っています。
私の16年の記録を出し惜しみなく、このブログに記します。
どうか、参考になさって皆様なりの正解の道を見つけてください。でははじめます。